健康管理情報

吐き気 -気になるからだの危険信号-

2001年4月号
更新)
気になるからだの危険信号

誰でも一度は、気分が悪くなって吐きたくなることがあるはずです。その前のことを思い出してみると、食べ過ぎたり、酒を飲み過ぎたり、乗り物に酔ったりしたことが原因として思い当たるのではないでしょうか。そのような原因で起こる吐き気は、心配はありません。しかし、原因が思い当たらないのに吐き気が起こる場合は、何かの病気が疑われます。

吐き気の起こる仕組み

刺激


嘔吐中枢

嘔吐の指令

吐き気が生じる

吐き気を起こす病気

腹痛

急性胃炎:後に下痢を起こすこともある。暴飲暴食など不摂生が原因。
胃潰瘍・十二指腸潰瘍:食後2~3時間後に腹痛と吐き気。

腹痛+便秘

腸閉塞:腹部が張ってごろごろ鳴る。激しい吐き気を起こし、重症の場合は、吐物に糞臭がすることもある。

腹痛+便秘+発熱

急性腹膜炎:激しい腹痛。
虫垂炎(盲腸炎):最初は胃のあたりが痛み、次第に右下腹部が痛む。

腹痛+発熱

急性肝炎:食後すぐに起こるが、症状が強くない。
胆石症:症状が激しい。

腹痛+下痢+発熱

急性膵炎:吐き気、腹痛とも強烈。下痢を伴うこともある。
食中毒:激しい吐き気。

頭痛

脳腫瘍、くも膜下出血、脳出血、髄膜炎、脳炎:吐いたときに胃液しか出ないこともある。
偏頭痛
緑内障:目の奥やこめかみに痛みがあることがある。視力低下が起こる。

その他

メニエール病:めまい、耳鳴りを伴う。
薬:心臓病の治療薬(ジギタリス)や睡眠薬など吐き気を起こすことがある。

吐いた後には…

  • 安静にしましょう
  • 脱水症状になるので水分を補給しましょう
    (重度の場合は、カリウム不足になっているのでリンゴジュースなどの果汁を飲みましょう)

来月のテーマは、「せき・たん -気になるからだの危険信号-」です。