健康管理情報

ぶり ~四季を感じる食~

2006年11月号
更新)
四季を感じる食

出世魚の代表選手「ぶり」。成長するにつれ、
太平洋側では、わかし→いなだ→わらさ→ぶり、
日本海側では、ふくらぎ→いなだ→はまち→ぶり
と呼び名が変わります。
養殖も盛んで、はまちというと養殖もののぶりをさすことも。養殖ものはいわしをえさにしていることからEPA・DHAなどが豊富な反面、ビタミンやミネラルは天然ものに劣るのが通常です。

 

栄養

脂肪に含まれるEPA・DHAが豊富です。特に養殖もののはまちの切り身にはDHAが魚介類中第三位※を誇る含有量があり、天然ぶりもトップクラスです。
また、血中コレステロールの代謝促進や肝臓強化に優れた効果を発揮するタウリンも豊富です。特に血合いの部分に多く含まれているので、積極的に調理に利用しましょう。
※ちなみに・・・第一位はまぐろのトロ、第二位はさば。

食べ方

EPA・DHAをしっかり取るには、ぶりの生の刺身にするのがやはり一番。焼き物にするとせっかくの有効成分も流れ出てしまいます。生ではしつこいというのであればさっと煮たり、雑炊の具としていれたり、また大根と一緒に炊いて、ぶりのエキスを大根に吸わせると良いでしょう。
なお、生のぶりは食べ過ぎるとじんましんなどの症状が出る場合があり、胃腸の弱い方は注意が必要です。

おいしいレシピ

生では食べませんが、器にもって蒸すことによって、エキスが野菜と絡まり、一緒に食べることができます。またぶりに不足しがちなカルシウムやビタミンAはそれぞれ貝割れ菜、にんじんから補うことができ、ぶりから脂肪が溶け出すので、にんじんの脂溶性ビタミンも吸収しやすくなります。
ぶりのちり蒸し
材料 (4人分)
  • ぶり ……4切れ

  • にんじん ……1/3本

  • ねぎ ……1/2本

  • しょうが ……1片

  • 貝割れ菜 ……1パック

  • ポン酢 ……適量

  •  醤油 ……大さじ2

  •  酒 ……大さじ2

作り方

  1. 1

    ぶりはそぎ切りにし、Aで下味をつける。

  2. 2

    にんじん、ねぎ、しょうがはせん切りにし、貝割れ菜は根元を切る。合わせてさっと洗い、水気をきる。

  3. 3

    たまねぎがしんなりしてきたら、小松菜・しめじ・カキ・[A]を加えて煮る。

  4. 4

    器に1を並べ、蒸気の上がった蒸し器に入れて強火で5~6分蒸す。 2の野菜をフンワリとのせ、ポン酢を添える。

来月のテーマは、「春菊 ~四季を感じる食~」です。