健康管理情報

花粉症 ~ハーブ・アロマと健康~

2012年3月号
更新)
ハーブ・アロマと健康

毎年、春先になると、樹木の花粉が飛散し、花粉症に悩まされる方には辛い時期になりますよね。
今回は、花粉症に効果のある、ハーブ・アロマついてお届けします。

 

花粉症とは

花粉症の原因物質

みなさんもご存知のとおり、春の花粉症は、主にスギやヒノキの花粉によるものです。他にも、原因になる樹木や草花は、何種類もあります。
いずれも、風にのって花粉が運ばれるタイプの植物になります。

花粉症の仕組み

花粉症は、花粉が原因によるアレルギーの一種であり、季節性アレルギー性鼻炎とも呼ばれています。人間の体は、異物(アレルゲン)である花粉が体内に侵入すると、それを排除しようとする機能(免疫)があります。
免疫機能は、本来生体にとって有益な機能ですが、特定の物質(アレルゲン)に過敏に反応して体を苦しめる症状(アレルギー反応)を引き起こすことがあります。
そのため、たくさん花粉が飛散する季節に花粉症で悩む人が多くみられるのです。

症状

鼻の症状(くしゃみ、鼻水、鼻詰まり)、目の症状(かゆみ、涙、充血)などの他に、喉のかゆみ、皮膚のかゆみ、体が熱っぽく感じる、などさまざまな症状が現れます。こうした辛い症状がストレスを引き起こし、気分が晴れない(憂鬱な気分になる)、集中力が散漫になるなど、精神的にも疾患を及ぼします。
花粉症は、風邪とよく間違われやすいため、症状が長引くようであれば、花粉症を疑いましょう。

 

効果の高いハーブ・精油のご紹介

では、花粉症に効くハーブをご紹介いたします。

ユーカリ

ユーカリは、クールでさわやかな香りの精油です。また、ペパーミントよりも、しみるような刺激臭があり、その香りが気分をリフレッシュさせ、集中力を高めてくれる作用があります。
また、強い抗菌作用と抗ウイルス作用があり、のどの痛み、鼻水・鼻詰まりなどの呼吸器の症状緩和に効果があります。同じフトモモ科のティートリーと同様に、花粉症で辛いときに役立ち、免疫強化の作用もあります。

エルダーフラワー

エルダーフラワーは、スイカズラ科に属し、西洋ニワトコとも呼ばれているハーブです。
利尿作用、発汗作用、抗アレルギー作用、抗カタル作用があり、くしゃみや鼻水、悪寒といった風邪のひきはじめや花粉症の症状を鎮める効果があります。マスカットのような香りと甘い風味が特徴で、主にハーブティーやシロップ剤などに用いられます。

 

具体的な活用法

芳香浴

ユーカリの精油とハンカチを用いた芳香浴をご紹介いたします。鼻通りを良くしたいときや、気分をスッキリとさせたいときに、簡単に取り入れられる方法です。
また、ペパーミントやティートリーの精油でも同様の効果が期待できます。

利用方法
  1. ハンカチと、ユーカリの精油を用意する。
  2. ユーカリの精油を1滴、ハンカチに落とす。
  3. そのハンカチの香りを、鼻から嗅ぐ。

 

ハーブティー

喉の痛みや鼻詰まりの緩和に効果のある、エルダーフラワーを利用したハーブティーをご紹介いたします。マスカットのような甘い香りに包まれることにより、リラックス効果も期待できる為、日中だけでなく就寝前に摂取することもおすすめのハーブティーです。

作り方
  1. 温めたポットにエルダーフラワーのドライハーブを約3g入れる。
  2. 熱湯(200ml)を注ぎ、ポットのふたをして、そのまま3分ほど置く。
  3. ポットを軽く回し、ティーの濃度を均一にする。
  4. 温めたカップに、茶漉しでこしながらティーを注ぐ。最後の1滴まで注ぎましょう。

ハーブやアロマは、ちょっとした工夫で、辛い症状や憂鬱な気分を緩和することができます。日常生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。

来月のテーマは、「緊張・不安 ~ハーブ・アロマと健康~」です。