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富山 ~日本の郷土料理~

2013年4月号
更新)
日本の郷土料理

富山県は本州の中央北部に位置し、北は日本海、三方を峰々に囲まれています。明治16年に石川県から分県し、誕生しました。
日本海側気候で、県内全域が豪雪地帯に指定されています。県名の由来には諸説ありますが、呉羽丘陵が高岡市から見て外側にあったことから「外山」と呼ばれ、そこから転じて「富山」になったとする説が有力です。
富山県はくすりの町としても有名で、「富山の売薬」として古くから薬種商が盛んな県です。県の花は「チューリップ」です。

 

名所

宮崎・境海岸

古代からヒスイの原石が打ち上げられることで有名なこの海岸は、通称「ヒスイ海岸」とも呼ばれ、地元の人に親しまれています。ヒスイの玉つくりの遺跡もいくつか発見されていて、勾玉などのアクセサリーが多数出土しています。
日本でもヒスイの原石が拾えるのはこの宮崎・境海岸と、新潟県の糸魚川市周辺のごく限られた地域のみで、浜辺はいつも観光客でにぎわっています。
また、宮崎・境海岸はその水質の良さから、環境省による快水浴場百選や日本の渚百選に選定されています。

特産品

ホタルイカ

富山はホタルイカの水揚げが盛んで、群遊海面としても有名です。毎年春には、夜になると産卵のために海岸近くまでホタルイカの大群がやってきます。無数の発光器を持つホタルイカは、夜の海で青白く発光し、海面を美しく照らします。
これは世界でも珍しく、日本海近海で見られるのは富山湾だけです。そのため、願寺川河口から魚津港までの海面は、「ホタルイカ群遊海面」として国の特別天然記念物に指定されています。
また、漁港近くにはホタルイカミュージアムやホタルイカ海上観光なども楽しめます。

郷土料理

ぶり大根

ぶり大根はぶりのアラと大根を醤油で煮つけたもので、全国で作られるポピュラーな家庭料理ですが、もとは富山の郷土料理です。
下ごしらえとして、ぶりは熱湯で霜降りにし、流水で丁寧に水洗いします。大根は米のとぎ汁で下ゆでしておきます。この時、ぶりをしっかりと洗っておくと、生臭さがなくなります。次に、大根とぶりを鍋に入れ、沸騰したらアクを取り除きます。
アクがなくなったら、だし汁、醤油、みりん、酒などの味付けとともに柔らかくなるまで煮込みます。大根が飴色になったら完成です。

昆布締め

昆布締めは、刺身を昆布で挟んで冷蔵庫で一晩寝かせたものです。昆布に挟むことによって、余計な水分が抜けるため、痛みのはやい刺身が数日保つようになります。富山では、昔から昆布を北海道から大量に取り寄せていたので、その使用法のひとつとして昆布締めが生まれました。
お酢などで軽く表面を拭いた昆布の上に、水分を取った刺身をのせ、巻いていきます。巻き終わったらキッチンペーパーなどで包み、さらにラップをして一晩寝かせれば完成です。

来月のテーマは、「長野県 ~日本の郷土料理~」です。