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大阪 ~日本の郷土料理~

2013年7月号
更新)
日本の郷土料理

大阪府は、近畿地方の中部に位置しています。香川県に次いで日本で2番目に面積の狭い都道府県ですが、西日本の行政・経済・文化・交通の中心であり、東京都、神奈川県に次いで日本で3番目に多い人口を保っています。
江戸時代、「天下の台所」と呼ばれた大阪は、商業の中心として栄えました。また、「食い倒れ」という言葉もあるように、全国から美味しいものが集まる場所でもあります。
府の花は「うめ」と「さくらそう」です。うめは2月から3月、さくらそうは4月中旬から下旬にかけて花を咲かせます。

 

名所

大阪城

大阪城は、天下統一をめざす豊臣秀吉によって、天正11年に築造が開始されました。中心の建物である天守閣は、元和元年の大阪夏の陣で豊臣氏の滅亡とともに焼失しました。現在の天守閣は、市民らの寄付により昭和6年に建造され、8階にある展望台からは大阪城の全景だけでなく、大阪市街の町並みを眺めることができます。また、敷地内にはたくさんの梅と桜が植えられており、市民の憩いの場として親しまれています。

特産品

水なす

水なすは、日本各地で栽培されていますが、特に大阪府の泉州地域(大阪府南西部)で盛んに栽培されています。形は通常のなすと比べて丸みを帯びています。
本来、なすは灰汁が強くて生食には向かない野菜ですが、水なすは灰汁が少ないのが特徴です。また、独特の甘味を持ち、水分をたくさん含んでいるため、生食が可能です。そのため、昔は田畑の片隅に植え、炎天下の農作業でのどが渇いたときに食べて、渇きを癒したともいわれています。生食のほか、浅漬けなどの漬物として食べられることが多いです。

郷土料理

船場汁(せんばじる)

「船場汁」は大阪の問屋街である船場で生まれました。船場は、かつて「天下の台所」と呼ばれていたように、商業の中心であり、全国からたくさんの奉公人が集まってきました。
船場汁は、塩さばなどの魚類の身を食べた残りのアラと大根などの野菜をたっぷりと煮込んで作られた具だくさんの汁物です。大阪の商人らしい、「もったいない」「物を大切に使い切ろう」という思いが残った料理です。

大阪寿司

「大阪寿司」は、江戸前寿司のにぎり寿司に対して、酢締めのバッテラなど、箱を使って作られる押し寿司を指します。
大阪は瀬戸内海の新鮮な魚介に恵まれており、春には鯛、夏には鱧、秋には鯖と種類も豊富です。
大阪寿司は寿司ダネにも味付けをし、見た目の美しさも強調しています。また、にぎり寿司に比べて時間が経っても美味しく食べられるように作られています。現在では、ばら寿司や巻き寿司など、にぎり寿司以外の寿司も大阪寿司と呼ばれるようになりました。

来月のテーマは、「広島県 ~日本の郷土料理~」です。