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沖縄 ~日本の郷土料理~

2013年12月号
更新)
日本の郷土料理

沖縄県は、日本の南西部に位置し、東西に約1,000km、南北に約400kmといった広大な海域に点在する160もの島々からなります。沖縄県の気候の特徴は、年間を通して温暖で雨が多く、夏から秋にかけては台風が頻繁に襲来します。国内で唯一の亜熱帯海洋性気候に属することから貴重な動植物が多く生育・生息しています。
沖縄県は、古くから中国をはじめとするアジア諸国との交易が盛んに行われ、その影響を受けて独自の歴史や文化が形成されました。また、サンゴ礁が広がる青く美しい海と緑豊かな山原の自然に囲まれた沖縄は日本のリゾート地としても人気が高いです。
県の花は「デイゴ」です。

 

名所

斎場御嶽(せーふぁうたき)

御嶽とは、「聖地」の総称です。中でも、沖縄県南部の知念村にある巨大な岩や樹木に囲まれた神秘的な斎場御嶽は沖縄県最高の聖地とされ、祭祀を司る最高神女である聞得大君(きこえおおきみ)の即位儀礼などが行われました。
かつて、沖縄県は王制の琉球王国を築いていましたが、その琉球の国王も参拝したといわれています。また、2000年(平成12年)には「琉球王国のグスク及び関連遺跡群」として世界遺産に登録されました。グスクとは、沖縄の城のことです。

特産品

黒糖

砂糖の原料となるサトウキビは熱帯性の植物であり、日本では沖縄県と鹿児島県の一部地域のみでしか生育できません。沖縄県では、1623年(元和9年)に中国から製糖技術を学び、サトウキビを盛んに栽培するようになりました。
伝統製法でつくられる沖縄県の黒糖は、島で栽培したサトウキビだけを原料として糖汁を搾り、煮詰めて固めます。製造過程で精製加工をしていないため、色は黒く、香りも豊かです。また、ビタミンやミネラルなどの成分が含まれており、健康食品としても重宝されています。

郷土料理

パパイヤの炒めもの

パパイヤの原産地は熱帯アメリカとされており、熱帯各地で広く栽培されています。沖縄県では明治時代に栽培されるようになり、パパイヤの実が熟す前の青い果実のうちに収穫し、野菜としてさまざまな料理に使われています。
パパイヤの炒めものは、パパイヤの皮をむき水にさらして千切りにしてから鍋に油をひき、お好みでニンジンやピーマン、豚肉などと組み合わせて炒め、塩と醤油で味を整えます。

豆腐よう

豆腐ようは、島豆腐(沖縄でつくられる堅い木綿豆腐)を米麹や紅麹、泡盛などを用いた漬け汁に長期間(半年ほど)漬けて自然発酵させた食品です。
琉球王国の時代に中国から伝えられた「腐乳(豆腐を塩水で発酵させた食品)」がもとになったといわれ、ウニとチーズのような濃厚な味わいが特徴です。豆腐ようは、琉球王府秘伝の製法として伝えられ、高貴な人々の間で特別の宴にて珍重賞味され、滋養食としても食されてきました。

来月のテーマは、「鹿児島県 ~日本の郷土料理~」です。