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福岡 ~日本の郷土料理~

2014年3月号
更新)
日本の郷土料理

福岡県は、九州北部に位置し、北部は日本海、東部は瀬戸内海、筑後地方は有明海に面しています。福岡-東京間の距離が880キロメートルであるのに対して、福岡-上海間は890キロメートル、福岡-ソウル間は540キロメートルであり、朝鮮半島や中国大陸の極めて近くに位置しています。そのため、福岡空港や博多港などから韓国、中国をはじめ、東南アジアの主要都市への航路が多く、アジア圏から多くの観光客が訪れています。

福岡県は九州地方で最も人口が多い県であり、福岡市と北九州市の2つの政令指定都市があります。

県の花は「ウメ」です。2月から3月に白やピンク、赤色の花を咲かせます。

 

名所

大宰府天満宮

太宰府天満宮は、「学問の神」として知られる菅原道真公を祭神として祀る天満宮の総本宮です。毎年、九州地区だけでなく、全国から受験生をはじめとした、たくさんの参拝者が訪れます。道真公の御墓所でもある御本殿は、重要文化財に指定されています。

境内には、樹齢1,000年を超えるクスノキや、福岡県の県花でもある約200種のたくさんの白梅、紅梅があり、日本有数の梅の名所となっています。ウメのほかにも、桜や花菖蒲など季節ごとに様々な自然を感じることができます。

特産品

辛子明太子

辛子明太子は、タラ科の魚「スケトウダラの卵巣」を主に唐辛子などを使用して味付けしたものです。辛子明太子の歴史は古く、起源は17~18世紀と言われています。スケトウダラを加工して食べるという文化は朝鮮半島で広まり、朝鮮の漁師は、スケトウダラが捕れると「魚自体よりも卵の方がおいしい」と、塩辛を作るなど加工して食べるようになったことがはじまりです。

福岡県は朝鮮半島との交流が盛んな地域であり、日常の惣菜として食べられるようになりました。その後、1976年の新幹線の博多乗り入れを契機に特産品として全国的に有名になりました。

郷土料理

水炊き

水炊きとは、その名のとおり水から煮立たせて食べる鍋料理で、調味料を使わずに、皮や骨が付いたままの鶏肉をぶつ切りにして鶏肉や骨から出る旨みを生かす料理です。西洋料理のコンソメと中華料理の鶏スープをアレンジして完成させたのが起源と言われています。

まずは、鶏の旨みがたっぷり溶け込んでいるスープを薬味などと一緒に味わい、その後、野菜などの具材を鍋に加えます。主な具材には鶏肉のほかに、白菜やキャベツ、長ねぎ、キノコ類、しらたき、豆腐などがあります。鶏肉や野菜を食べ終わった後には、残っただし汁に、うどんを入れたり、ご飯を入れて雑炊で締めくくります。

がめ煮

がめ煮とは、筑前煮と呼ばれることもあり、骨付きの鶏肉をぶつ切りにして、大根、人参、サトイモ、ごぼう、れんこん、こんにゃくなどと一緒に油で炒め、その後、だし汁、酒、醤油、みりん、砂糖などで煮込んだものです。

名前の由来は諸説ありますが、博多弁の「がめくり込む(寄せ集める、いろいろな材料を混ぜる)」が名前の由来と言われています。福岡県のほぼ全域で食べられている郷土料理で、正月や祝いの席などには欠かせない一品です。

来月のテーマは、「香川県 ~日本の郷土料理~」です。