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岩手 ~日本の郷土料理~

2015年2月号
更新)
日本の郷土料理

岩手県は、本州の北東部に位置し、北は岩手県、西は秋田県、南は宮城県に隣接しています。岩手県は、南北約189キロメートル、東西約122キロメートルと南北に長い楕円の形をしており、その広さは北海道に次ぐ面積です。
よく四国4県と同じくらいと評され、日本面積の4%を占める広大な県です。岩手県の気候は広大な地理的条件によって気候が異なりますが、冬季においては県内全域が豪雪地帯に指定され、平均気温が氷点下を下回る厳しい寒さとなります。
広大な岩手県はエリアごとに特徴があり、城下町として発展した盛岡、2011年6月に世界遺産となった平泉、宮沢賢治の故郷である花巻、リアス式海岸の景観美を織り成す南三陸の海岸など見どころも大変多く、観光としても楽しめます。
県の花は「ナンブアカマツ」です。

 

名所

龍泉洞(りゅうせんどう)

龍泉洞は、岩手県中東部の岩泉町にある日本三大鍾乳洞の1つであり、洞内に生息するコウモリとともに国の天然記念物に指定されています。
南北に延びるジュラ紀の安家石灰岩中(あつかせっかいがんちゅう)に発達し、多くの支洞(しどう)があります。今なお未踏査の洞窟もありますが、すでに知られている部分だけで3,100メートル以上あり、その全容は5,000メートル以上に達すると推定されています。
奥から湧き出る清水が数カ所に渡って深い地底湖を形成しており、第三地底湖は水深98メートル、未公開の第四地底湖は水深120メートルで日本一位です。水の透明度は世界有数ともいわれ、洞内で見る地底湖の青色が自然の神秘と幻想的な世界をつくりあげています。

特産品

前沢牛(まえさわぎゅう)

古くから岩手県では主に農業の労働力を補う家畜として飼育されていましたが、1970年代から肉牛としての生産が活発化しました。
前沢牛は、岩手県奥州市前沢区で肥育し生産された黒毛和種の和牛が、一定の規格を満たした場合に呼称を許されるブランド牛肉です。北上盆地の自然豊かな前沢地区で育てられた前沢牛の肉質は、日本でも上位に入る極上の一品と知られ、柔らかくサシ(霜降り)が入りやすいのが特徴です。
また、全国レベルの牛肉品評会で最も権威があるといわれる「全国肉用牛枝肉共励会」において最高賞である名誉賞を全国最多の5度受賞するなど、数多くの賞を受賞しています。

郷土料理

まめぶ汁

まめぶ汁は、岩手県北東部にある久慈市山形町で昔から冠婚葬祭のごちそうとしてつくられていました。小麦を練った生地でクルミと黒砂糖を包んだ甘い団子(まめぶ)をにんじん、ごぼう、かんぴょう、干ししめじ、焼き豆腐、油揚げとともに昆布と煮干の出汁で煮込んだ具沢山の料理です。
2013年の上半期に放送されたNHK連続テレビ小説「あまちゃん」内で、しょっぱい出汁に甘い団子(まめぶ)を入れることから「甘いんだが、しょっぱいんだが、微妙な味の食べ物」として紹介されて、話題になりました。

わんこそば

わんこそばは、盛岡市や花巻市を中心に伝わる岩手県の名物料理の1つで、「盛岡冷麺」「じゃじゃ麺」とともに「盛岡三大麺」と呼ばれています。
わんこそばは、「椀子」に入れた「そば」を取ることから付けられた造語です。わんこそばのルーツの諸説はさまざまですが、参勤交代に向かう南部藩主が岩手県花巻に立ち寄った際に地元の人たちがお椀に小分けして盛ったそばを献上したことがはじまりといわれています。
わんこそばの食べ方については、南部地方の風習行事である「そば振る舞い(祭事などで地主が大勢の村人や客人にそばを振る舞う)」が原点になったともいわれています。

来月のテーマは、「栃木県 ~日本の郷土料理~」です。