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栃木 ~日本の郷土料理~

2015年3月号
更新)
日本の郷土料理

栃木県は関東地方の北部に位置し、陸と海との海岸線を持たない内陸県です。隣接している県は東に茨城県、西に群馬県、南は茨城、埼玉、群馬の3県、北は福島県に面しており、日本のほぼ真ん中に位置しているといえます。栃木県は内陸県特有の気候の特徴があり、そのひとつとして寒暖の差が激しいことがあげられます。また太平洋高気圧の影響で雷の多い地域としても有名です。
栃木県は、全国第20位の広さの面積をもち、人口は全国第18位となっており、人口の約25%(約50万人)が宇都宮市に住んでいます。栃木県の北地域では酪農・畜産業が盛んです。意外に感じる方も多いかもしれませんが、生乳は北海道に次いで全国2位の生産を誇っています。栃木県では、約53,000頭もの乳牛が飼育されており、年間約30万トンの生乳が生成されます。また食用牛は全国第5位、食用豚は全国第10位と酪農・畜産ともに恵まれた環境にあるといえます。また、「とちぎ和牛」、「とちぎ霜降高原牛」など栃木のブランド牛肉も有名です。
栃木県の県花は「やしおつつじ」です。

 

名所

殺生石(せっしょうせき)

殺生石は那須町湯本にある溶岩で、人気の観光地としてスポットです。殺生石の由来は昔インドや中国で世を乱していた美しい女性に化けた白面金毛九尾の狐「玉藻の前」の伝説です。今から800年前の鳥羽上皇の時代の日本に渡来しました。鳥羽上皇はこの「玉藻の前」と名乗る九尾を寵愛していたが、九尾は朝廷に仕えながら日本の国を滅ぼそうとしていました。しかし、時の陰陽師阿部恭成に見破られ、三浦介上総介の両名の軍勢により殺害され、石になったといわれています。
その後源翁心昭によって打ち砕かれた欠片は毒を出し、人や虫などに危害を与えていたことから殺生石と呼ばれるようになりました。現在は、ガスの噴出量は少なくなっており栃木有数の観光名所となっています。温泉神社に隣接していることも魅力のひとつです。
また、殺生石は昭和28年に栃木県指定史跡に認定されています。

特産品

いちご

栃木県はいちごの産地として有名であり、昭和46年から平成25年までの46年間連続1位の収穫量を誇っています。栃木県で栽培されているいちごの代表的な品種として「とちおとめ」や「スカイベリー」などの品種があります。スカイベリーは平成26年11月18日に品種登録されたばかりの新しいいちごです。特徴は果実が極めて大きく、果形はきれいな円錐形です。
また、甘みと酸味のバランスがよく、なめらかでジューシーな食感と独特の香りが特徴です。いちごはビタミンCを豊富に含む果物の一つであり、5~7粒ほどで1日分のビタミンCを摂取することができます。ビタミンCは風邪予防や肌のメラミン色素抑制、歯槽膿漏の予防などに効果があります。毎日摂取することで美容効果も期待できます。
また、水で洗う際はへたの部分をとらずに洗うことでビタミンCが水に溶け出すのを防ぐことができます。また、あまり知られていない成分としてキシリトールも豊富に含まれています。キシリトールは虫歯の原因であるミュータンス菌に強く虫歯予防も期待できます。このようにたくさんの美容や健康に優れた特徴を持つ果物といえます。

郷土料理

しもつかれ

しもつかれは、栃木県を中心とした北関東全般に残る伝統的な料理です。初午の日にわらに包んだお赤飯と一緒に稲荷神社に供える行事食です。名前の由来は、下野で作られていたからという理由や、酢をかけている料理だからといわれています。
料理法はにんじん、大根を鬼おろしでおろし、鮭の頭、大豆、油揚げなどを鍋で柔らかくなるまで煮て、酒粕を入れてさらに煮ます。家庭によってはしょうゆやみりんを加え、味をととのえることもあります。野菜を鬼おろしでおろすことによって細かくなりすぎず素材を味わうこともでき、水分を出にくくすることができます。

耳うどん

耳うどんは、栃木県佐野市仙波町の伝統的な料理です。耳うどんは、すいとんのような感覚で食べられています。名前の由来は形が耳に似ているということから名づけられました。耳うどんを「悪い神様」の耳に見立て、家庭の話を悪い神様に聞かれず一年間悪いことが起こらないといわれています。このことから、お正月に多く食べられています。
作り方は小麦粉に塩水を入れよくこねた後、1時間ほど寝かし麺棒で伸ばします。そして長方形に切り、耳の形にします。かつおや煮干でとった出汁にしょうゆやみりんを入れ、ねぎやにんじんと一緒に器に盛れば完成です。お客様には鶏卵を入れることもあります。

来月のテーマは、「千葉県 ~日本の郷土料理~」です。