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大分 ~日本の郷土料理~

2015年11月号
更新)
日本の郷土料理

大分県は瀬戸内海に面した九州の北東部に位置しており、北に福岡県、西に熊本県、南に宮崎県の3県と、海を隔てては山口県、愛媛県とも接しています。瀬戸内気候である大分県は、全体的に晴天日数や日射量が多く、温暖で降水量が少ないため、自然災害も比較的少ないのが特徴です。
大分県は「日本一のおんせん県」と称されるように、別府や湯布院といった全国でも有数の温泉地としても知られ、温泉湧出量・源泉数ともに全国1位を誇ります。
県の花は「豊後梅」です。豊後梅は梅の変種の1つであり、一般の梅に比べて果実が大きく、花は3月の上旬から中旬にかけて薄紅色の豊かな大輪の花を咲かせます。

 

名所

金鱗湖(きんりんこ)

金鱗湖は、湖で泳ぐ魚の鱗が夕日で金色に輝く様子から名前が付けられたと伝えられる湯布院にある湖です。湖の底から温泉と清水が湧き出ている珍しい湖であり、晩秋から冬にかけての早朝には湖面から霧が立ち上り、幻想的な情景がみられます。
また、春から夏にかけての新緑や秋の紅葉も美しく、金鱗湖の周囲は1周約400mの遊歩道も設置されているため、四季折々の美しい景観を散策しながら楽しめます。

特産品

かぼす

かぼすの全国生産量1位は大分県であり、生産量の9割以上を占めています。江戸時代に宗源という医師が京都から大分へ持ち帰った苗木を植えたのが始まりといわれ、当時は風邪の予防やあかぎれなどの皮膚の薬として使用されていました。
かぼすは、柑橘系の一種であり、すだちと色や形は似ていますが、すだちより一回り大きいのが特徴です。また、疲労回復によいとされているクエン酸の含有量がほかの柑橘系に比べて多く含まれています。

郷土料理

とり天(鶏の天ぷら)

とり天は、下味をつけた鶏肉に卵や水で溶いた天ぷらと同様の衣をつけて揚げ、酢醤油と練りカラシにつけて食べます。から揚げがこんがりとした茶色でさくっとした食感に対して、とり天は白っぽい色が特徴で食感もふわっとしています。
とり天の発祥には諸説あり、別府市もしくは大分市の飲食店から誕生したといわれています。また、大分県は一般家庭における鶏肉の消費量は全国1位であり、鶏肉が好きな県民といえます。

りゅうきゅう(琉球)

大分の郷土料理でありながら沖縄の俗称を持つ「りゅうきゅう」は、大分の漁師が沖縄の漁師につくり方を教わった後に大分で広めたといわれています。
りゅうきゅうは、大分で獲れる新鮮なブリやサバなどの刺身を醤油や生姜などの入った漬け汁に浸し、しばらく置いたものです。また、シソや白ゴマなどと一緒に熱々のご飯の乗せたものを「りゅうきゅう丼」といいます。

来月のテーマは、「宮崎県 ~日本の郷土料理~」です。