生活習慣病を予防する特定非営利活動法人 日本成人病予防協会
糖尿病は、それだけで死ぬことはめったにありませんが、糖尿病で恐ろしいのは、進行した結果起こる合併症です。糖尿病は“万病のもと”といわれ、高血糖の状態が続くと全身に合併症が起こり、生命にかかわることもあります。
中でも次に挙げるものは、糖尿病の人だけにおこるので、糖尿病の3大合併症と呼ばれています。
目の構造をカメラにたとえると、網膜はフィルムに相当する役割を果たしている部分です。ここには、たくさんの細い血管(毛細血管)が集まっていて、目に入った映像を正確にとらえ、脳に伝達しています。糖尿病で高血糖の状態が続くと、毛細血管の内側が詰まり、その先に血液が流れなくなって細胞が死んだり、血管がもろくなり破れて出血したりします。糖尿病の適切な治療を行わないと、網膜剥離がおこったり緑内障になったりして、失明することもあります。現在、わが国における途中失明者の70%は、この糖尿病性網膜症によっておこるといわれています。
腎臓の血管が障害されるため、血液を濾過して、体に不要な物質を排泄する働きが低下します。進行すると腎不全を起こし、透析による治療が必要となります。
とくに足の神経が障害されます。病気が進むにつれて知覚が麻痺し、痛みを感じなくなります。そのため、小さな足の傷から、潰瘍を起こしたり、細菌が感染します。
糖尿病はある日突然発症するものではありません。長年の良くない生活習慣が影響しています。したがって、今までの日常生活の過ごし方を振りかえり、悪いところを改善していきましょう。
軽 | 中 | やや重 |
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標準体重(㎏)×(20~25)kcal | 標準体重(㎏)×(25~30)kcal | 標準体重(㎏)×(30~40)kcal |
歩行は1日に1時間程度。軽作業やデスクワークが中心の生活。 | 歩行は1日に2時間程度。 立ち仕事が中心の生活。 製造業、サービス業の従事者、小さな子どもがいる主婦など |
重い肉体労働が1日に1時間程度。農業、漁業、建設業の従事者など。 |
運動の効果
・ややきつい(息が少し乱れるくらい)程度の運動をする
・運動は続けて行う(15~60分程度、週3~4日継続させる)
・食後30分くらいに運動すると効果的
その他にも糖尿病の予防に気をつけるべき点として、次のようなことがあります。
来月のテーマは、「糖尿病の検査Ⅱ」です。