治療
| 前立腺がんの治療法には、「手術療法」、「放射線治療」、「内分泌療法」、さらには特別な治療を実施せず、当面経過観察する「待機療法」があります。前立腺がんの治療方針を決めるためには、まず前立腺がんがどの位進行しているのかを検査し、進行の程度や悪性度・患者の健康状態・年齢・合併症の有無などを総合的に判断して決定します。前立腺がんの正確な病期診断には限界があるため、グリーソンスコアーや治療前のPSA値なども参考にしながら治療法が考えられています。 |
| ■ 前立腺がんの病期分類 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 触診所見、画像診断の結果などから前立腺がんの病期は決定されますが、前立腺がんの分類は複雑です。これは前立腺肥大症として手術が行われ、その結果前立腺がんが認められた場合も含めて分類するためです。 現在の分類では、前立腺がんを疑わずに検査を受け、結果的に前立腺がんが発見された場合にはT1a、bと分類され、前立腺がんを疑って検査を受けるとT1c以上の病期と分類されます。PSA値の異常のみで生検を実施し、がんが検出された場合はT1cと分類されます。T2以上は触診、あるいは画像で異常があった場合の分類となります。 |
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| ◆待機療法 |
| 生検の結果、活発に増殖しないタイプのがんがわずかにある程度で、とくに治療を行わなくても余命に影響がないと判断される場合に行われる方法です。PSA値を定期的に測定して、その上昇率を確認します。PSA値が倍になる時間が2年以上と評価される場合にはそのまま経過観察で良いと考えられています。特に積極的な治療を行わないため副作用も軽微ですが、がんと診断されて「特に何もしない」ことに対する精神的な負担を感じる人にはあまりこの方法は向いていません。 |
待機療法の目安
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| ◆手術療法 | ||||||
| 前立腺がんの根治が期待できる最も有効な手段は、がん組織およびがんが疑われる部位をすべて摘出する事です。つまり、前立腺をすべて摘出することになりますが、この前立腺全摘手術はすべての患者が受けられるわけではありません。前立腺の摘出手術は、がんが前立腺内にとどまっている状態の患者に限られます。 また、がんを摘出したつもりでも手術後に再発する事もあり、術後5年の再発率は6〜26%となっています。手術には後遺症を伴う事があるため、手術を受ける際には医師から十分に説明を受けるようにしましょう。 |
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| ◆放射線療法 | ||||
| 前立腺がんに対する放射線治療はさまざまな方法が登場してきています。前立腺がんに対する放射線治療には手術療法と同様に転移のない前立腺がんに対する根治を目的とした場合と、骨転移などによる痛みの緩和、あるいは骨折予防のために使用される場合があります。 | ||||
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| ◆内分泌療法 | |||||||||
| 前立腺は男性ホルモンのテストステロンと強い関わりがあり、テストステロンの分泌を抑えると前立腺が縮小する事がわかっています。そのため、テストステロンの分泌を薬剤などによって抑制し、前立腺がんを小さくするのが内分泌治療の特徴です。内分泌治療にはいくつかの治療法がありますが、いずれもテストステロンの働きを遮断してガンの増殖を防ぐ治療法です。 | |||||||||
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| ◆予後 |
| 前立腺がんの予後は、全身状態、年齢、病期およびがん細胞の性質、さらには選択された治療法などにより決まります。全体として前立腺がんは進行が遅く、10年生存率はそれぞれ、前立腺内に限局している場合で手術療法を施行された場合、90%以上、放射線治療が施行された場合80%以上が期待されます。遠隔転移のある前立腺癌は転移のない前立腺癌と比較すると予後不良で5年生存率は20〜30%となっています。 |


