健康管理情報

2月の食養生 ~月々の食養生~

2017年2月号
更新)
月々の食養生

2月は、立春、雨水(うすい)の2つの節気があり、厳しい寒さが続きますが、春の兆しがみられる時期でもあります。冷えから体を守るのと同時に、身体を養い、エネルギーを蓄え、春に向けて体内環境をしっかりと整えていきましょう。

食養生のポイント

体を温めるものを積極的に取ると同時に、冷えによって低下しやすい「腎」の機能を補う食材を取ります。「腎」には生命力を指す「気」と、生命活動を支える「精」という、生命活動を維持するのに特に大切なものがあるとされています。「気」が不足する「気虚」の状態になると、息切れ、食欲不振、体力低下、疲れやすく風邪をひきやすい、といった不調が現れるほか、春先に飛んで来る花粉にも反応しやすくなります。
一年間を元気に過ごすためにも、栄養をしっかりと取り、2月に「腎」を補い、「気」と「精」を蓄えておくことが大切です。

 

2月のおすすめ食材

  • 海老

    海老は体を温める作用がある食材です。そのため、海老は寒い時期や冷えのある人に向いています。海老は「腎」の「気」や「精」を補う作用があるため、男女ともに性機能が低下している人、高齢者の骨粗鬆症予防・認知症の予防、成長期の子どもに勧められます。特に脳みそが食べられる有頭海老や、脳みそや殻ごと食べられる小えびは、「腎」を補う作用が強いといわれています。 海老は高たんぱく質、低脂肪でダイエット向きの食品です。海老に含まれるアスタキサンチンによるもので、強い抗酸化作用があり、悪玉コレステロールの酸化を抑えて、血管壁を保護し、視力低下を防ぐ作用などがあると報告されています。また、殻に含まれるキチン・キトサンは食物繊維の仲間で、免疫の働きを維持したり、生活習慣病を予防したりする効果が期待されています。また、身にはコレステロールを抑えるタウリンも豊富です。

  • にら

    ねぎは、辛味のある食材なので気の巡りや血行を促進する働きがあります。また、消炎や解熱の作用があり、寒気を伴う風邪などの症状緩和におすすめです。 ねぎ特有のにおいは、アリシンによるものです。アリシンは、殺菌効果や血行促進、疲労回復、食欲増進などの働きがあります。

海老とにらを使ったおすすめレシピ

海老にら炒め
材料 (2人分)
  • 海老 ……8~10尾

  • にら ……1束

  • ……2個

  • A 酒 ……大さじ1

  • A みりん ……大さじ1

  • A 醤油 ……小さじ2

  • A サラダ油 ……大さじ2

作り方

  1. 1

    ~下準備~ 海老は殻と背ワタを取って水洗いし、2等分にする。にらは水洗いして根元を切り落とし、長さ3cmに切る。卵は溶いておく。

  2. 2

    フライパンにサラダ油大さじ1.を強火で熱し、卵を一気に流し入れ、菜箸で大きく円を描くように混ぜ、半熟状態でいったん取り出しておく

  3. 3

    1.のフライパンに残りのサラダ油を中火で熱し、海老を炒め、海老が赤くなったらにらを加えてサッと炒め合わせる。

  4. 4

    Aの調味料を加え、全体にからまったら1の卵を戻し入れ、サッと合わせて器に盛り付ける。

来月のテーマは、「3月の食養生 ~月々の食養生~」です。