健康管理情報

うなぎ ~四季を感じる食~

2006年7月号
更新)
四季を感じる食

土用の丑の日に「うなぎ」を食べる?

今年の土用の丑の日は7月23日、8月4日となっています。

この土用の丑の日に「うなぎ」を食べる風習が一般化したのは、幕末の学者平賀源内が夏場に「うなぎ」が売れないので近所のうなぎ屋に相談されて、うなぎを食べると良いという意味で「本日、土用丑の日」という看板を店先に出し、大繁盛したのがきっかけだといわれています。

うなぎの消費量は?

日本では、年間約15万トンの鰻が消費されています。その80%以上は中国・台湾・韓国等から輸入されています。

活鰻の輸入先:中国、台湾、タイ、マレーシアなど
加工品の輸入先:中国、台湾、ベトナム、タイ、マレーシアなど

開き方が違います

うなぎの蒲焼きは関東と関西では開き方が違います。

関東では、背開きにして一度白焼きにし、蒸してから焼きます。
東海・関西では、腹開きにし蒸さずに焼きます。

 

昔、関東は武士の町、関西は商人の町でしたが、武士の町関東では腹開きは切腹につながるという理由で背開きになったそうです。

うなぎの栄養価

うなぎの蒲焼1串100g

栄養素
エネルギー 293kcal
たんぱく質 23.7g
脂質 21.0g
ビタミンA(レチノール) 1500μg
ビタミンB1 0.71mg
ビタミンB2 0.74mg
コレステロール 230mg
EPA 0.74g
DHA 1.33g

 

夏ばてにうなぎがいいと言いますがなぜでしょうか?

うなぎは白身魚ですが、栄養成分を見てみると、たんぱく質約23%、脂質約21%と他の白身魚に比べて非常に多い魚です。ビタミンB1、B2を多く含み、そして特にビタミンAが多量に含まれています。

ビタミンB1、B2は糖質、脂質、たんぱく質代謝に関わる栄養素です。このビタミンB群は熱や汗により失われやすく、不足すると疲れやすくなり夏ばてになりやすくなります。そのため、うなぎはよい栄養源となります。また、ビタミンAは皮膚や粘膜を正常に保つ働きがあります。

加えて、EPAやDHAを含み動脈硬化予防にもつながります。 このように考えると、暑く食欲が落ちがちな時にうなぎを食べることで夏ばての予防につながります。

おいしいレシピ

うなぎは栄養豊富な食品ですが、ビタミンCはほとんど含まれていません。
そこできゅうりやトマトといった食材とあわせていただくのもよいです。
お酢の酸味で食欲増進かつ、うなぎのビタミンB1で、ダブルの疲労回復が期待できますね。
うざく(うなぎの三杯酢和え)
材料 (2~3人分)
  • うなぎの蒲焼き ……50g

  • きゅうり ……1本

  • ……塩少々・水適量

  • みょうが ……1個

  • 青しそ ……5枚

  • 三杯酢の材料

  •  酢 ……大さじ1

  •  砂糖 ……大さじ1/2

  •  塩 ……1つまみ

  •  水 ……大さじ1

作り方

  1. 1

    うなぎは温め、1センチ幅に切る。

  2. 2

    きゅうりは薄切りにしAでしんなりさせる。しんなりしたら絞って水気を切る。

  3. 3

    みょうがは小口切りにし、青じそは千切りにしておく。

  4. 4

    三杯酢を作っておく。

  5. 5

    材料をすべてまぜ、盛り付けてできあがり。

来月のテーマは、「夏野菜 ~四季を感じる食~」です。