健康管理情報

運動不足 ~新しい生活様式~

2021年1月
新しい生活様式

新型コロナウイルスの蔓延にともない、緊急事態宣言など自粛期間を経て、現在は「Withコロナ時代」とも呼ばれ、これまでの生活とは異なる新しい生活様式へと変化し少しずつ慣れ日常的になってきましたね。

長期化する感染対策により、運動不足から身体的および精神的な健康を脅かす健康二次被害も懸念されるとスポーツ庁からも注意が呼びかけられています。

今年度は「〇〇 ~新しい生活様式~」をテーマに取り上げていきます。
まず1月号では運動の目的や現状、解消法などをご紹介します。

  ソーシャルディスタンス

適度な運動の目的

意識的に運動やスポーツに取り組むことは、健康の保持だけでなく、ストレス解消、血流の促進、免疫力向上につながり感染を回避することにも有効とされています。

適度な運動
働き方や生活の変化と意識の変化

中には今までと変わらずお仕事をされていらっしゃる方もいるかと思いますが、大手企業を中心にテレワーク、在宅勤務化が進み、営業活動や対人の商談などの機会が少なくなり、オンラインでの会議や商談が増えてきています。民間の意識調査によると、「外食の機会が減った。通勤がなくなった。ジムに行かなくなった。イベントや趣味の外出が減った。」など全体的に行動範囲や活動量が減ったという意見が多く目立ち、年齢問わず体型の変化や疲れやすさ、運動不足、体力の低下に対する不安を感じていることが分かります。

  テレワーク
生活の変化に伴うエネルギー消費量の変化

食事として摂取する脂肪は1gあたり9㎉、体脂肪では約20%の水分を含むため1gあたり7㎉となり、体脂肪1㎏を燃焼するのに必要なエネルギーは7000㎉です。

コロナ以前は通勤があった人の場合

往復2時間の通勤時間の通勤時間と仮定した場合、午前中に約300㎉、職場内の移動や昼食のための移動などを含めると約400㎉を消費します。一方で、自宅のみの移動は約50㎉と活動量には350㎉の差があります。これを週5日で1750㎉、4週間にすると7000㎉にもなります。1か月自宅のみで勤務をした場合には消費できなかったエネルギーが増えることで1㎏増量してしまいます。さらに、活動量が減ることによって、発汗量が少なくなり、運動量が減ることや座位での姿勢が増えるため、血流も滞りやすくなり筋肉や脂肪、血液などに水分をため込み実際には2~3㎏増えてしまうかもしれません。また、自宅ではお菓子や果物のなど間食を食べる機会が増える可能性もありさらに増量してしまうかもしれません。ここで注意したいのが、単純に摂取量を減らすと基礎代謝や消費エネルギー量が減ってしまうので、適度な運動を取り入れるのがおすすめです。

適度な運動

簡単な運動法のご紹介

トレーニングジムや外での運動を控えている方も多いかと思います。ご自宅で動画を見ながら行えるものも多くありますが、何かをしながら行える簡単な動きから始めてみましょう。強度は程よく体が温まり、すっきりとする程度に毎日少しずつ続けることが大切になります。

肩甲骨周りを動かす運動  座ったままでもOK。
  1. 背筋を伸ばして両手を天井に向かって伸ばします。
    フェイスタオルがあれば使うことで肩甲骨を意識しやすくなります。
  2. 息を吐きながら、肩甲骨を寄せるように肘を曲げ、ゆっくりと腕を下ろします。
  3. また息を吸いながらゆっくりと腕を上げます。
  4. 1~3の動きを5~10回程度行います。
  5. ポイントは呼吸をし続けることと、腰を反りすぎないようにすることです。
肩甲骨周りを動かす運動
足首周りを動かす運動
  1. イスに座った状態で、両足を床にしっかりと付けて息を吐きながらゆっくりと体を前に少し倒し2秒程度ふくらはぎを伸ばします。
  2. 息を吸いながら体を起こします。
  3. 次に片足ずつ太もも、膝、足首、つま先がまっすぐになるように足を延ばします。
  4. 足を延ばした状態のままで、つま先を天井に向かって上げます。
  5. 3と4の動きを5~10回程度、左右の足で繰り返し行います。
    ポイントは足首やアキレス腱周りを意識して息を止めずに動かすことです。
足首周りを動かす運動

今回ご紹介した動きは地味なようでしっかりと呼吸を意識しながら行うことで血流がよくなりじんわりと汗をかきます。肩甲骨周りを刺激することで脂肪燃焼しやすく、足首を動かすことで冷え対策やむくみ対策にもつながります。

ポイントを押さえた背伸びをしすぎない簡単な動きを生活に取り入れてみてはいかがでしょうか?

来月のテーマは、「マスクの肌荒れ ~新しい生活様式~」です。