健康管理情報

睡眠の質こだわっていますか?

2024年4月号
更新)
今日からはじめる健康づくり

新年度が始まり数日が経ち、新しい環境へのワクワク感や緊張感にと目まぐるしい方も多いのでは?

これから迎える大型連休や梅雨時期に向けて、新生活の疲れや連休による生活リズムが崩れやすい時期でもあります。そんな時期を健やかに過ごせるように、今から睡眠の質を上げるための「リズムの整え方」についてご紹介します。

  スッキリとした目覚め

睡眠の役割

忙しい日々を送っていると、ついつい睡眠時間を犠牲にしてしまいがちです。ところが、侮ると疲れが取れにくくなってしまったり、日中もなんだか集中できなくなっていまいかえって効率が下がってしまうこともあります。

睡眠には、日中に溜まった疲労物質の排出、細胞や筋肉の修復、ホルモンの分泌など様々な作用が働くことで、脳や筋肉などの疲れがリセットされます。つまり、心身のリフレッシュには欠かせない時間となります。さらに、時間だけではなく睡眠の質にもこだわってみましょう。

睡眠の役割

睡眠の質を高めるメラトニン

私たちの体は、朝起きてから太陽の光を目に入ってから約14~16時間ほどするとメラトニンと呼ばれる眠りを誘うホルモンが最も分泌されます。このメラトニンは、脳の松果体から分泌されるホルモンで、睡眠を安定させたり、体内時計の調整を行っています。

そのため、午前中にメラトニンの材料のとなるセロトニントリプトファンを含む食材を摂取しておくとよいというところに繋がってきます。

睡眠の質を高めるポイント

生活リズムを整える

平日と同様に、休日でもできる限り起床時間や食事の時間を一定にすることで体内時計が狂いにくくなります。休日の寝だめなどはかえって疲労感に繋がってしまうこともあります。睡眠不足を感じる場合は、昼寝を15分程度とるのがおすすめです。

併せて、リズム運動をすることもセロトニンの分泌をされやすくするためおすすめです。少し息が上がる程度のウォーキングやサイクリングなど軽めの運動、食べ物を噛む咀嚼運動もリズム運動にあたります。また、ゆっくりと深い腹式呼吸を繰り返すことで代謝があがり、脳への血流量が増えるため自律神経のバランスが整い、入眠しやすくなります。

体内時計を意識した食事のとり方
①朝食をとる

朝食で糖質とタンパク質をとりましょう。眠っている間に、脳は記憶の整理や定着のために働いているため、朝食で糖質を取り、脳のエネルギーを速やかに補いましょう。さらに、タンパク質には必須アミノ酸の一種であるトリプトファンが含まれます。トリプトファンは、体内時計の調節役であるセロトニンの材料です。セロトニンは、覚醒や集中、気分の調整などに関わる神経伝達物質でもあり、自律神経のバランスを整えます。

その他、食職に果物や野菜などを一緒にとるとビタミンやミネラルを摂取でき、代謝のリズムを助けてくれます。

②夕食は寝る2~3時間前に済ませましょう

食事後、食べ物を消化するために全身の血液が胃や腸に集中的に使われます。そのため、寝る直前に食事をしてしまうと、消化不良を起こしたり、消化が優先され体がなかなか休まらず疲労感が残ってしまうことがあります。
仕事で遅くなる時や夜勤などで不規則な場合には、18時頃までに軽くおにぎりなどの軽食を取り、帰宅後には、低脂肪に魚や肉、野菜などのおかずを中心とした食事をとるようにしてみましょう。具沢山の野菜スープなどもおすすめです。

湯船に浸かる

シャワーだけで済ませず、できるだけ湯舟に浸かるようにしましょう。湯舟に浸かることで、体が温まりやすくなるだけでなく、足などに水圧が適度にかかり、疲労物質の排出を促してくれます。

夕食後、1時間ほど経ってから入るのがベストタイミングです。お風呂の温度は38~40℃の少しぬるめのお風呂にゆっくりと使ってみましょう。ぬるめの温度でゆっくりと浸ると副交感神経を優位になりやすく、体の緊張が取れやすくなります。お風呂から上がり、30分から1時間ほどゆっくりと眠りにつくようにすると、体温が下がりはじめ、それと同時に、心地よく眠りに誘われやすくなります。

寝る前の照明の明るさにご注意を

入浴後は、音楽を聴いたり、アロマテラピーを楽しむなどリラックスできる時間を設けましょう。

さらに、パソコンやスマホなどの画面の強い光は脳に強い刺激を与え、睡眠の質を妨げるため部屋の明るさにも注意しましょう。蛍光灯や照明は間接照明などに切り替えて、部屋の明るさを少し暗めに設定したり、パソコンやスマホの使用は控えましょう。

眠れるリズムをつくる
スマホ使用は寝る2時間前までにしましょう

メラトニンは、パソコンやスマートフォンの画面から発せられるブルーライトの光を浴びると目が刺激され、いつまでも昼間だと勘違いしてメラトニンの分泌が抑制されてしまいます。睡眠の質を高めるためにも、就寝の2時間程度前までにはブルーライトを浴びないように眠れる態勢を整えてみましょう。

寝る時は、スマホなどは機内モードなどに切り替えてみるのもおすすめです♪

ブルーライトを控えよう

睡眠のリズムをつくるのは意識しないとなかなか難しいと思います。

さらに、不眠を自覚されていて、なかなか寝付けず明るい状態のまま過ごす方もいらっしゃるかと思います。そんな時も少し暗い環境で目を閉じるだけでも脳を休めることができるので試してみてください♪

今から少しずつ眠りの質を高めるためのルーティンを見つけて、新年度の疲れや連休に備えていきたいですね。