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梅雨はニキビができやすい?今から始める「梅雨前スキンケア」

2025年4月
季節の健康

まもなく迎える梅雨。気温が徐々に上がり、湿度が高くベタベタ、不快指数が増し、イライラしたり、気分が落ち込みやすくなりませんか。そのような梅雨の時期は、お肌のコンディションも悪化し、「ニキビができやすい」時期であることをご存知でしょうか。 今回は、梅雨とニキビの関係と、梅雨を少しでも快適に、そして、穏やかな気持ちで過ごすために、今からできるスキンケアをご紹介します。

ニキビはどうやってできる

ニキビは、皮脂が過剰に分泌して、毛穴に汚れが詰まり、アクネ菌が増殖して炎症が発生することで起こります。梅雨の時期は、夏に向けて気温や湿度が上昇することでニキビが発生しやすい環境にあります。

なぜ梅雨はニキビができやすいの?

皮脂の分泌量

梅雨どきは、気温や湿度が上昇するため、皮脂の分泌量が増加します。特に、おでこや眉間、口周りなどに皮脂が出やすくなり、メイク崩れやベタつきの原因となります。 ベタついた肌は雑菌が繁殖しやすくいほか、皮脂は時間が経つと、酸化して過酸化脂質という刺激物質に変化するため、肌を刺激して肌トラブルを引き起こす可能性があります。また、過剰な皮脂分泌は、毛穴がつまる原因になりますが、皮脂分泌が過剰だからといって、洗顔料などで洗いすぎると、かえって肌が乾燥して、余計に皮脂分泌が活発になるため注意が必要です。

角質や皮脂が毛穴をふさぐ

肌には、約28~56日間のサイクルで、新しい皮膚細胞(肌細胞)に生まれ変わる「ターンオーバー」という仕組みがあります。皮膚の最下層の基底層で新しい細胞ができ、2週間ほどかけ少しずつ外側へと押し上げられ、最も上層部の角質細胞となり、古くなり役目を終えると、垢となって剥がれ落ちます。また、皮脂は毛穴から汗とともに排出されています。しかし、梅雨の時期は、湿度と気温の上昇により、肌のターンオーバーが乱れやすくなります。ターンオーバーが乱れると、自然にはがれ落ちるはずの古い角質が肌に留まり、毛穴の角質が分厚くなり、不要な角質が皮脂と混ざり合うことで毛穴が詰まりやすい状態となります。

アクネ菌の増殖

アクネ菌は、ニキビの原因菌として知られていますが、健康な肌にも存在する肌の常在菌です。アクネ菌には、酸素(空気)のない環境で増殖する性質があります。毛穴がつまることで、酸素の少ない密閉状態となり、皮脂を栄養源としてアクネ菌が過剰に増殖します。また、アクネ菌は皮脂を分解する酵素のリパーゼを分泌し、ニキビの原因となる炎症成分に変化します。増殖したアクネ菌や雑菌に対抗するために、皮膚が炎症を起こし、赤みや膿を持った発疹つまりニキビとなります。

 

梅雨に備えよう!今からできるスキンケア

皮脂汚れや古い角質をしっかりと落とす

毛穴の汚れまでしっかりと落とすには、ゴシゴシと擦らず、空気を含ませるようにして、きめ細やかな泡で優しく洗うことが大切です。また、肌の皮脂は30℃ほどで溶け出すため、肌より少し冷たいと感じる程度の水ですすぐようにしましょう。

洗顔後はたっぷりと保湿しましょう

しっかりと皮脂や汚れを落としたら、次に化粧水や美容液でしっかりと肌にうるおいを与えます。化粧水を塗るときは、できるだけ肌を刺激しないように、手のひらで軽く温めてから、顔全体に軽く押さえるようになじませましょう。そして、うるおいをチャージした後は、うるおいをしっかりと肌に閉じ込めるために乳液や保湿クリームでふたをします。べたつきが気になる時には、少し量を減らすなど肌の状態に合わせて調整をしましょう。

肌を清潔に保ちましょう

汗をかいたらこまめに清潔なティッシュや吸収性の高いタオルで優しく押さえるようにしましょう。また、枕カバーやシーツは肌と直接触れるため、毎日または隔日に交換しましょう。寝具が清潔でないと、肌に触れる細菌の量が増えてニキビの原因となります。

UVケアは念入りにしましょう

梅雨は、曇が多く、日焼けしにくいと思われがちですが、実は晴れている日との差はさほどないといわれています。梅雨で雨や曇りの日でもUVケアは忘れずに行いましょう。

バランスの良い食事を心掛けましょう

肌荒れをしにくい体づくりとしては、バランスの良い食事は欠かせません。特に、肌の土台となる良質なタンパク質やビタミン、ミネラルを豊富に含む新鮮な野菜や果物、そして、腸内環境を整える食物繊維を積極的に摂るようにしましょう。

おまけに~冷えに注意しましょう~

湿気がありムシムシするため、冷房の効いた部屋で冷たい飲み物を飲む機会が増えがちです。ところが、体が冷えると血流が悪くなり、肌がくすんだり、新陳代謝も落ちやすくなるので注意が必要です。暑い季節ほど、湯舟に浸かったり、温かい飲み物を飲んだり、カーディガンを羽織るなど冷えを予防しましょう。