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静岡 ~日本の郷土料理~

2014年9月号
更新)
日本の郷土料理

静岡県は、日本のほぼ中央に位置します。南側は東西155キロメートルにわたって太平洋に面しており、北側は富士山をはじめとした山岳地帯が続きます。

ほかにも、県内には天城山、南アルプス、そして浜名湖といった豊かな自然に囲まれ、日本一深い湾の駿河湾には、イワシやアジをはじめサクラエビやボタンエビなど約1,000種の魚類が生息していると言われています。

県の花は「ツツジ」です。昭和40年に県民から公募を行い県の花に決定しました。春から初夏にかけて紅紫や白、ピンクなどの色の花を咲かせます。

 

名所

三保の松原

三保の松原は、駿河湾に突き出た三保半島にある日本三大松原の一つです。海岸線に沿って約7キロメートルにわたり万本余りの松が茂ります。その中には、天女が舞い降りたという「天女伝説」の舞台となった「羽衣の松」があります。

毎年元旦の朝に大勢の人が集まり、伊豆半島の山々から昇る初日の出スポットとなっています。上波打ち際から望む富士山はとても素晴らしく、大正5年、日本新三景に選ばれました。

また、2013年6月には、富士山が世界文化遺産に登録され、三保の松原も構成資産として認められています。

特産品

ワサビ

ワサビの栽培は、約400年前、安倍川上流の清流に自生していたワサビを植えたのが始まりと言われています。夏でも涼しく、清涼な湧水地の清流の中で育ちます。英語名でも「WASABI」で、世界でも愛されている日本特産の香辛料です。細かくすりおろすほど香りと辛味を味わえます。

ワサビには抗菌作用や食欲増進といった効能のほか、抗がん作用、血栓予防など生活習慣病予防にも役立つと言われています。

郷土料理

静岡おでん

静岡おでんは、静岡県中部地方で大正時代から庶民の味として親しまれてきました。当時、廃棄処分されていた牛スジや豚モツを捨てずに煮込む材料としたことが始まりと言われています。

イワシやサバなどの魚を主原料に皮や骨ごとすり身にして作られる静岡名産の「黒はんぺん」などの素材を串に刺し、牛スジでとった真っ黒なスープで煮込んで、カツオなどのだし粉と青のりをかけて食べます。スープは濃口醤油を使用するため濃い色をしていますが、意外に味は濃くなく、継ぎ足して作るスープのうま味が染み込んでいます。

サクラエビのかき揚げ

生のサクラエビにお好みの野菜を混ぜ合わせ、衣を少なめにしてカラッと揚げたものです。サクラエビの漁期は春と秋の年2回で、日本国内では駿河湾でのみ漁が行われます。漁の始まりは明治時代、アジの編み引き漁の際に偶然桜えびがたくさんとれたのが始まりと言われています。

日本人に不足しがちなカルシウムやマグネシウム、鉄のほか、コレステロール値を下げるDHAやEPAなども豊富に含んています。通常、干したり、塩茹でにしたものが販売されていますが、漁港の近くではとれたての生のものを食べることができます。

来月のテーマは、「神奈川県 ~日本の郷土料理~」です。