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宮城 ~日本の郷土料理~

2014年12月号
更新)
日本の郷土料理

宮城県は、本州東北部にある東北地方の南東部に位置し、秋田県、岩手県、福島県、山形県に隣接しています。宮城県の気候は太平洋気候帯に属し、東北地方の中では比較的温暖で降雪が少なく過ごしやすい地域になります。日本三景の一つである松島や雄大な景観の蔵王連峰(ざおうれんぽう)をはじめとした美しい自然に囲まれ、多彩で豊富な食材にも恵まれています。
また、宮城県の県庁所在地である仙台市は、人口100万人を超える東北最大の都市であり、1601年(慶弔6年)に伊達政宗公が仙台城を築き、城下町として発展しました。
県の花は「ミヤギノハギ(宮城野萩)」です。

 

名所

松島

松島は、松島湾内外にある緑の松に彩られた約260の島々が青い海に点在して浮かぶ美しい情景から、伊達政宗や松尾芭蕉が愛した地として知られ、江戸時代初期には京都府丹後の天橋立、広島県安芸の宮島とともに日本三景の1つに数えられました。また、2009年にはフランスの旅行ガイド「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」で三ツ星を獲得した日本の代表的な観光地でもあります。
なお、松島四大(しだい)観(かん)と呼ばれる湾を望むように東西南北に位置する東の「壮観(そうかん)(大高森(おおたかもり))」、西の「幽観(ゆうかん)(扇谷(おうぎだに))」、南の「偉観(いかん)(多聞山(たもんざん))」、北の「麗観(れいかん)(富山(とみやま))」の4つのビューポイントからは、それぞれ違った美しい松島の景観を望むことができます。

特産品

セリ

セリは、鉄分、食物繊維、カルシウム、カロテン、ビタミンCなどを豊富に含む緑黄色野菜であり、セリの香りの成分には疲労回復、食欲増進、体を温めるなどの効果があるといわれています。鍋物やお正月のお雑煮、七草粥の具材に使われます。
セリは宮城県と茨城県の2県で全国生産量の約6割を占めています。特に宮城県名取市では江戸時代より栽培を行っており、伝統野菜のセリの産地として知られ、名取市でつくられたセリは「仙台セリ」とも呼ばれています。

郷土料理

ずんだ餅

ずんだ餅とは、古くから宮城県仙台地方で愛されてきた郷土菓子です。茹でた枝豆の薄皮を剥いてすり潰し、潰した枝豆に砂糖や塩を加えて混ぜたものをつきたての餅に絡めたものです。お盆のお供えものとされ、夏の食欲減退期に栄養補給として食されていたようです。
ずんだ餅の「ずんだ」の語源は、豆を潰す意味の「豆打(ずだ)」が訛ったものといわれています。

ホヤの酢の物

ホヤは東北地方沿岸部において昔から親しまれてきた珍味であり、宮城県はホヤ養殖の発祥地として知られています。ホヤは赤く強い皮に包まれ、無数の角状の突起のあるイボがある独特の色や形から「海のパイナップル」と呼ばれ、磯の香りとともに甘味、酸味、塩味、苦味の、味の基本である四つがすべて味わえます。また、ホヤは亜鉛、鉄、ビタミンB12、グリコーゲン、タウリンなどが豊富に含まれた栄養価が高い食品でもあります。
ホヤの酢の物は、生ホヤを切って、お酢、みりん、砂糖、しょうゆに和えるだけです。お好みでキュウリやワカメを入れます。

来月のテーマは、「青森 ~日本の郷土料理~」です。