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福島 ~日本の郷土料理~

2016年10月号
更新)
日本の郷土料理

福島県は、東北地方の南部に位置しており、北海道、岩手県に次いで3番目に面積が広い県です。また、大きく三区域に分かれており、西部に位置している盆地を「会津」、太平洋に面しているところが「浜通り」、真ん中に位置しているところが「中通り」と呼びます。
福島県の気候は地域によって差があり、会津は日本海側の気候、浜通りは太平洋側の気候、中通りはその中間的気候となっています。北部では冬に豪雪があるほど、寒くなります。
福島県の花は、ネモトシャクナゲというツツジ科の植物です。ハクサンシャクナゲの八重咲きの品種のことを呼び、色は白や淡紅色です。

 

名所

会津若松城(鶴ヶ城)

福島県会津若松に位置する鶴ヶ城は、1384年に当時会津地方を治めていた葦(あし)名(な)家七代目の葦名(あしな)直(なお)盛(もり)が東黒川館として造営したのが発祥とされています。幕末の戊辰戦争の際には、1カ月に及ぶ新政府軍の猛攻を前にしても落ちなかったため、難攻不落の名城と謳われています。現在の天守閣は、1965年に再建されたものであり、内部は郷土博物館になっています。
なお、2011年春には幕末当時の赤瓦へのふき替えが完了し、現存する天守閣では国内唯一の赤瓦の天守閣となっています。
また、春になると会津若松城の敷地周辺では、1000本ものソメイヨシノ、ヤエザクラ、シダレザクラ、ヤマザクラなどのさまざまな桜が咲き誇る桜の名所としても知られています。

特産品

福島市をはじめとする福島県の県北地方は、盆地特有の気候と風土を生かして、全国でも有数のくだものの産地であり、福島県の桃は日本でも有数の生産量を誇っています。
毎年、7月中旬から9月下旬までさまざまな桃の品種を収穫・出荷していますが、中でも福島県産の「あかつき」は、皇室や宮家へ献上されている品種として大変人気の品種であり、お中元の時期に収穫されるので贈答としても重宝されています。

郷土料理

会津のこづゆ

こづゆとは、会津地方の郷土料理であり、干し貝柱を水で戻した際の出汁に里芋や人参、きくらげ、糸こんにゃく、まめぶ、銀杏などの多くの食材を入れて煮込んだ汁物料理です。
江戸時代後期から会津藩の武家料理として広まり、庶民の間でも祭り・正月料理・冠婚葬祭などの席で会津塗の朱色の器に入れて振る舞われるようになりました。
当時にしては多くの食材を使用する贅沢な料理でしたが、正式の祝いの席などでもおかわりを何杯しても失礼に当たらないという習慣があり、会津人の人情味豊かなおもてなしの心が込められています。

喜多方ラーメン

福島県喜多方市発祥のご当地ラーメンであり、札幌ラーメン、博多ラーメンとともに日本三大ラーメンの1つです。喜多方は会津盆地の北に位置することから古くは「北方」と呼ばれ、醸造業が盛んなことや、大火を機に防火性が注目されたことから蔵が多くある町です。
喜多方ラーメンは、大正時代に中国人の青年が屋台で売り歩いたのが始まりとされ、麺は「平打ち熟成多加水麺」と呼ばれる水分を多く含んだコシが強い中太の縮れ麺です。スープは豚骨ベースに鶏ガラや煮干し、野菜などを加えて出汁を取り、醤油や味噌は蔵仕込みの喜多方産を使用しています。また、欠かせないのがチャーシュー(煮豚)です。肉はバラが多く、モモ、肩ロースなどを使うお店もあります。

来月のテーマは、「山形県 ~日本の郷土料理~」です。