健康管理情報

あなたの筋肉霜降り化してない?

2022年12月
スリム&きれいに

今年は1年を通じ筋肉の基本知識について、また、脂肪が付いてたるんでしまった身体をシェイプアップするための筋トレ方法について取り上げてきました。今年最後の健康管理情報では、筋肉と脂肪の関係をみていきます。気になる「筋肉の霜降り化」について学んでいきましょう

筋肉の霜降り化

筋肉の霜降り化とは?

脂肪は通常、皮膚の下にたまる「皮下脂肪」と内臓周りにたまる「内臓脂肪」とに分かれますが、皮下脂肪や内臓脂肪の脂肪細胞に入りきらなくなった脂肪が本来たまるべき場所ではない所に蓄積してしまうのが「異所性脂肪 」です。骨格筋に脂肪が蓄積した場合には、異所性脂肪と呼び、CTスキャンの画像で見ると霜降り肉のように白く見えるようになります。

 

筋肉にも脂肪にもなる?「サテライト細胞」

筋肉にたまる異所性脂肪において注目すべきは、筋肉に存在する「サテライト細胞 」です。サテライト細胞は、筋肉の細胞の周りに張り付くように存在しており、筋肉における幹細胞のような役割を持っています。普段は休暇状態ですが、トレーニングなどで筋肉を鍛えることで、サテライト細胞が活発に細胞分裂をし、それが筋細胞と融合することで筋肉を太く、強くパワーアップさせています。

サテライト細胞

筋肉強化につながるサテライト細胞ですが、一方で脂肪細胞に変化 することが分かっています。通常は、脂肪細胞に変わるスイッチが抑えられていますが、運動不足が続きほとんど筋肉を動かさないと脂肪変換スイッチがオンになり、脂肪細胞へと変身し、異所性脂肪の蓄積へとつながっていきます。サテライト細胞の働きを活かすかどうかはあなたの心掛け次第ということですね!

 

筋肉が霜降り化するとどうなる?

骨格筋やその他肝臓などの臓器に異所性脂肪が溜まると、血糖値を下げるインスリンの効きが悪くなる「インスリン抵抗性」がみられることが多くなり、糖尿病のリスク となります。日本人を含めアジア人は欧米人に比べ皮下脂肪を溜め込む能力が低く、その分、内臓脂肪や異所性脂肪がつきやすい傾向にあります。痩せている方であっても骨格筋内の脂肪の蓄積が進んでいる可能性もあるため注意しましょう。

 

筋肉の霜降り化を防ぐにはどうしたらいいの?

やはり、食事管理と運動をすることが大切です!異所性脂肪は、内臓脂肪と同じでたまりやすいが、落ちやすいという特徴があります。つまり、数日の暴飲暴食でもたまりますが、短期間の運動でも減少していきます。1日の摂取エネルギー量の見直し、脂質や糖質の取り過ぎには気をつけましょう!そして、1日1万歩を目標に毎日歩いたり、スクワットなどで筋肉を刺激し、サテライト細胞が、脂肪細胞へと変貌しないよう留意しましょう!

 

今年1年を通じてご紹介した部位別筋肉トレーニングをぜひ行ってみて下さいね!「脱!霜降り化」を目指して励みましょう!