生活習慣病を予防する特定非営利活動法人 日本成人病予防協会
急性肝炎・慢性肝炎は、ウイルス性肝炎を指すことが原則です。
短時日のうちに、風邪症状、胃腸炎症状で始まり、そのうちに肝炎を示す黄疸が急に起こります。大部分の人は1~2ヶ月のうちには症状がおさまって治癒します。
急性肝炎の後も肝障害が続くか、肝炎の症状はないが、血液検査の結果で異常値を示すという状態が、6ヶ月以上続いている場合です。(A型肝炎にはない)
ウィルスの種類によりA・B・C・D・Eに分けられますが、D・E型は日本ではほとんど発生しません。
各ウィルス性肝炎の特徴と治療方法
肝炎 | 特徴 | 治療・予防 |
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A型肝炎 | 症状…急性肝炎を発症。初期は、発熱や吐き気をもよおし、倦怠感を伴い、やがて、黄疸の症状が現れる 潜伏期間…2~4週間 経口感染 …ウィルスに汚染された生水や食品、特に生の貝や魚などを食べることで起こる。旅行先(特に中国南部・東南アジア・アフリカなど)での感染が多くなっている GOT,GPTが2000や3000といった数値まで上昇する IgM型HA抗体検査(ウィルス検査) 陽性…最近A型肝炎ウィルスに感染していたことを示す
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<治療> 免疫機構の働きによる自然治癒。体を横にした、「安静」が最も効果的。 <予防措置> |
B型肝炎 | 症状…キャリアの90%は自然に治るが、10%は徐々に悪化し、肝硬変・肝ガンに進行する 急性と慢性がある 潜伏期間…(成人)1~3ヶ月、その後急性肝炎へ(但し、抗体ができるので慢性肝炎にはならない) (子供)20年、免疫機構ができていない子供がウィルスを持ちつづけ、(キャリア)将来慢性肝炎を起こす可能性がある 母子感染 …出産時に母親から免疫力の弱い子供に感染 輸血感染 …輸血血液にB型肝炎が混入している場合(現在は輸血用血液のチェックが厳しく、輸血感染はまずない) HBs抗原検査 (ウィルス検査) 陽性…現在B型肝炎ウィルスに感染していることを示す |
<治療> インターフェロン ステロイド・リバウンド療法 有機ゲルマニウム グリチルリチン製剤 <予防措置> <注意> |
C型肝炎 | 症状…急性から7~8割は慢性へ移行。放置すると肝硬変・肝ガンへ進む恐れあり 全体の50%は感染源を特定できず 輸血感染 …輸血血液にB型肝炎が混入している場合(現在は輸血用血液のチェックが厳しく、輸血感染は激減) HCV抗体検査(ウィルス検査) 陽性…大多数は現在、少数として過去にC型肝炎ウィルスに感染してことを示す HCV-RNA検査(ウィルス検査) 陽性…現在C型肝炎ウィルスに感染していることを示す |
<治療> インターフェロン グリチルリチン製剤 胆汁酸製剤 <注意> |
来月のテーマは、「肥満の検査」です。