社会貢献活動

認定NPO法人マギーズ東京との対談が行われました!

2023.12.19
健康増進支援活動

2人に1人は生涯のうちでがんになる時代!~自分の力を取り戻していくプロセスをサポート~
(令和5年11月対談)

佐野:こちらの施設を作られた目的をうかがっても良いですか

秋山共同代表:私は、訪問看護の看護師としてがんの方の在宅療養にも携わっていましたが、患者本人や家族へのサポートの不十分さを感じていました。がんに関わる全ての人が気軽に立ち寄ることができ、癒される場を東京にも作りたいと考えている時にマギーズセンターの取り組みを知り、マギーズセンターをモデルにした「暮らしの保健室」を立ち上げました。

 

 

 

 

 

 

鈴木共同代表:私は24歳の時、乳がんが見つかり、手術や抗がん剤、ホルモン療法などの治療を受け、不安な日々を送っていました。相談できる場所、居場所がほしい…そんな思いを持っていた時、国際会議でマギーズセンターに出会いました。調べている中で、同じように日本にもマギーズをという思いを持つ秋山さんの存在を知り、すぐに会いに行き、そこから日本にもマギーズを作るというプロジェクトが始まりました。

佐野:こちらの施設はガラス張りで大変綺麗な施設ですが、何かこだわりがあるのですか

秋山共同代表:マギーズセンターの建築には、基準が設けられていて、「自然光が入り明るい」「空間はオープンである」などがあります。建物の外の「マギーズガーデン」では季節の花が楽しめたり、水辺も近く自然を感じることができます。コンセプトは「第二の我が家」で、環境や建築もサポートの一部になっていて、木のぬくもりを感じられる開放的な空間になっています。

 

 

 

 

 

 

 

佐野:主にどのような目的の方が相談にいらっしゃるのですか

鈴木共同代表:がんになられたご本人やご家族、職場の方など、がんに関わりのある様々な方がいらっしゃり、がんになられた後の治療のことはもちろん退院後や療養生活、社会復帰などがんに関わる様々な疑問や相談をされています。近隣には多くのがん診療連携拠点病院もあり、病院からの紹介で訪れる方もおられます。江東区と品川区の委託事業も行っており、月に二度夜間の相談窓口も開設しています。

佐野:年代とか性別には傾向がありますか

秋山共同代表:年齢層は幅広いですね。男性よりは女性の方が多くいらっしゃいます。

鈴木共同代表:でも、男性の方がリピート率は高い傾向にありますよね。どの頻度で相談にいらっしゃるということは全く決まっていないので、お一人お一人それぞれ相談したいタイミングでいらっしゃいます。がんと診断された時にいらっしゃる方、治療を始められる時にいらっしゃる方など様々です。

佐野:本日は企業の関係の方も見学にいらっしゃっているようですが、企業との連携もあるのですか

秋山共同代表:今は、仕事を持ちながらがんの治療に通われている方も多くいらっしゃいます。改正がん対策基本法で「企業の雇用継続努力」が盛り込まれ、従業員ががんになった場合、企業としてはどのような支援ができるのか相談にいらっしゃいます。また、社員の方に施設の紹介をしていただいたり、社員向け講演会の依頼もいただいたりしています。

佐野:いろいろなグループプログラムも行っていらっしゃるのですね

秋山共同代表:ストレスマネジメントや食事・栄養の話し、ホルモン療法についてなど気持ちを分かち合ったりしながら学ぶものからノルディックウォーキングやからだのリラクゼーションなど体験型まで様々なプログラムを行っています。中には男性のみが参加できるプログラムもあり、すべてのグループへの参加や個別サポートは「無料」でご利用いただけます。

佐野:自ら学びこれからどのような道を進むかのイメージをすることが大切ですよね。
がんを患った方が社会復帰し活躍するには、医療だけではなく、受け入れる社会の理解も大切ですし、患者様も受け身の立場だけでなく、どのような生活を送るのが良いか自ら選択し実行できるような知識を身につけることも大切だと思います。

鈴木共同代表:私たちは、ご本人が自ら考え自分の力を取り戻していくことをサポートしています。私たちが行っていることは、ご自身で決断するためのあくまでもサポートであり、「こうしたらいい」といった意見をすることはありません。
ご自身で選択する上でも、健康に関する知識を持っていることはとても大切だと思います。

 

 

 

 

 

 

佐野:そうですねマギーズさんはご利用者が自ら選択できるように伴走するという大変重要な役割があるのですね。このような施設があることを知らない方も多いかと思いますので、もっと多くの方に知ってもらうことも重要だと思います。

<私共が考えるがん患者様が社会復帰をするためのスキーム図>

 

 

 

 

 

 

佐野:私共日本成人病予防協会は今までは『一次予防』に注力してまいりましたが、これからの時代は病気を患われた方の社会復帰や生活の質の向上、いわゆる『三次予防』のために必要な知識の普及・啓発も重要と位置づけ活動してまいりたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

認定NPO法人マギーズ東京は、皆様からのチャリティーで支えられ、利用は「無料」です。

https://maggiestokyo.org/

 

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