健康管理情報

感染症の基本 ~感染症~

2020年1月
感染症

感染症ってなに?

ウイルスや細菌、原虫などの病原菌が体の中に入って増えることを感染といい、その結果おこる発熱をはじめとしたさまざまな病気を感染症といいます。感染症は人にうつる病気なので、自分が感染しないように注意するだけでなく、周囲にうつさないようにすることが大切です。

   感染症とは

 

どうやってうつるの?

感染経路は基本的に病原体によって異なりますが、同じ病原体でも複数の感染経路がある場合があります。感染経路を知ることで予防・対策がしやすくなります。

①飛沫・空気感染 主に咳やくしゃみでうつる感染症

「飛沫感染」とは、感染している人の咳やくしゃみで空気中に飛び散った水滴(飛沫)を吸い込むことにより感染し、最大飛行距離は約2メートルといわれています。代表例は、インフルエンザ、風疹、おたふくかぜ、百日咳などがあります。

一方、飛沫感染とよく似た感染経路に「空気感染」があります。飛沫が空気中を飛んでいるうちに、飛沫に含まれている水分が蒸発して、飛沫核という微粒子となります。飛沫核は極めて小さく軽いため、長時間空気中を漂うことができるので、飛沫核に病原体が含まれていると、広範囲で感染をします。代表例は、麻疹、水痘(みずぼうそう)、結核などです。

飛沫・空気感染
<予防方法>

うがい・手洗いを基本にマスクの着用、加湿器による湿度の確保、空気の入れ替えなどが予防になります。

 

②接触感染 病原体がついた手で目や鼻、口に触れることでうつる感染症

「接触感染」とは、感染した人の皮膚や粘膜・感染した人が使ったタオルやドアノブ、電車の手すりなどに触れ、病原菌が目や鼻、口に入ることで感染することをいいます。代表例は、手足口病、プール熱、ポリオ、急性出血性結膜炎、エイズ(HIV)、エボラ出血熱などがあります。

接触感染
<予防方法>

手洗い・消毒の習慣化が基本です。

 

③経口感染 主に食べ物・飲み物からうつる感染症

「経口感染」は、食中毒と呼ばれるもので、病原体に汚染されたものを食べたり飲んだりした場合に感染することをいいます。代表例は、ノロウイルス、ロタウイルス、腸管出血性大腸菌(O157)、サルモネラ菌などがあります。

経口感染
<予防方法>

手洗い・消毒の習慣化、食材の十分な加熱が基本です。

 

その他、蚊やダニなどの動物や昆虫を介して病原体が体の中に入る「媒介生物感染」や、出産時や授乳時に母親から子供に感染する「母子感染」などもあります。

 

感染症対策で重要なこと

上記のような毎日行う予防方法に加え、感染症対策で重要なことは、感染症にかかる前に予防接種(ワクチン接種)を済ませておくことです。子供のうちは接種時期がスケジュール化されていますが、大人になると子どもの頃に受けた予防接種でできた免疫が弱くなってくることがありますので、感染症の流行前に予防接種を受けて免疫を強化させるとよいでしょう。

予防接種とは

人間には、一度体内に入ってきた病原体を記憶することでその病原菌への抵抗力をつける「免疫」という仕組みがあり、免疫ができると病気にかかりにくくなったり、軽症で済むようになったりします。予防接種は、この免疫を利用したもので、毒性を弱めたり死活した病原体や毒素を事前に体内に投与しておくことにより、その病気にかかりにくくするものです。

予防接種
予防接種の種類

予防接種を大きく分けると、「生ワクチン」と「不活化ワクチン」があります。生ワクチンは、生きた病原菌を繰り返培養するなどして毒性を弱めたもので、不活化ワクチンは、毒性のない病原菌を含んだものです。予防接種の定期接種(対象者すべてに推奨される無料ワクチン)と任意接種(接種するかを個人で選ぶ有料ワクチン)があり、2014年10月から高齢者用肺炎球菌ワクチンと水痘ワクチンも定期接種に含まれていますので、確認してみましょう。

予防接種の種類

*1:定期接種の対象は、「65歳以上の方」「60~64歳で心臓、腎臓もしくは呼吸器の機能に障害があり、身の周りの生活を極度に制限される方」「60~64歳で、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能に障害があり、日常生活がほとんど不可能な方」です。
*2:定期接種の対象は、2023年度までは、該当する年度に65歳、70歳、75歳、80歳、85歳、90歳、95歳、100歳となる方と、60歳から65歳未満の方で、心臓、腎 臓、呼吸器の機能に自己の身辺の日常生活活動が極度に制限される程度の障害やヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能に日常生活がほとんど不可能な程度の障害がある方となります。さらに、2019年度においては、2018年度末に100歳以上の方は定期接種の対象となります。

【参考:厚生労働省】

 

感染症というと症状が重く、周囲にうつる怖いイメージがあるかもしれませんが、実は予防できることがたくさんあります。今年度は、感染症について詳しく学び、予防方法を身につけましょう!!

来月のテーマは、「ロタウイルス ~感染症~」です。